統合失調症とは
人の脳の働きは、脳に張り巡らされた神経のネットワークが司っています。目や耳などの五感から入った情報の処理、思考、感情などは、全てこの神経ネットワークの働きによって生じているわけです。
統合失調症とは、こうした脳の働きをきちんとまとめることが出来なくなっている状態、すなわち「統合」が「失調」していることを意味しているのです。
他の多くの精神疾患と同じように、適切な治療を行わないと慢性化することが多く、幻覚や妄想などの症状も強まっていきます。もっとも、最近は心理社会的ケアの手法が進歩するとともに、効果的な薬剤も開発されているため、初発患者の場合は半数程度が完全かつ長期的な回復を期待できるようになっています。
主な症状
- 陽性症状(幻覚、妄想)
- 陰性症状(気分や意欲の落ち込み など)
- 認知機能障害(集中力や記憶力の低下 など)
陽性症状
統合失調症の代表的な症状です。このうち「幻覚」は、実際にはないものが感覚として感じられることです。得体の知れない声が聞こえたり、他人が自分の悪口を言っているように聞こえたりすることが典型的なケースです。幻聴との対話で独り言をつぶやいたり、にやにや笑ったりするので、周囲の人からは奇妙だと思われ、患者さん本人は精神的に疲弊します。
「妄想」は、明らかに間違った内容であるのに、そのことを信じてしまい、周囲の方(家族や会社の同僚など)が訂正しようとしても受け入れられない状態です。具体的な妄想の内容は、「誰かが常に自分を監視している」、「ある人物が自分に対して好意を持っている」、「繁華街ですれ違う人の中に自分を襲おうとしている敵がいる」など多岐にわたっています。
陰性症状
陽性症状とは逆に、「存在するはずのもの」が低下している状態です。喜ぶ、怒る、悲しむなどの感情が乏しくなり、表情の変化も少なくなります。
また、何かを行動しようとする意欲が減退し、関心が薄くなります。身だしなみに無頓着となったり、他人とのコミュニケーションを避けることもあり、部屋に引きこもるようになります。
認知機能障害
物事を記憶したり、注意を集中したり、計画を立案したり、判断したりする能力に支障が生じている状態です。そのため、自分自身が病気であること、幻覚や妄想のような症状が出現していることを自覚できなくなります。この背景には、自分自身を他人の立場から見つめ、自分の誤りを正していくという機能に何らかの障害が起こっているためだと考えられます。
統合失調症の治療方法
薬物療法と精神科リハビリテーションが中心となります。
薬物療法は、抗精神病薬を用います。副作用の出やすい第一世代と、副作用の出にくい第二世代がありますが、それぞれの患者さんによって効果や副作用の現れ方が異なるため、専門医が慎重に考えていきます。症状によっては、睡眠薬や抗不安薬、気分安定薬などを用いることもあります。
精神科リハビリテーションは、陰性症状や認知機能障害を改善する際に行われることが多く見られます。具体的には、病気の知識やストレス対処法を学ぶ心理教育、人間関係を改善するための社会生活技能訓練(SST)、趣味やスポーツなどを通じて感情の回復を図る作業療法、記憶力や集中力などを付けるための認知機能リハビリテーションなど、様々な方法があります。
- クリニック名
- 王子駅前メンタルクリニック
- 診療科目
- 心療内科・精神科
- 院長名
- 本間 久也
・厚生労働省 精神保健指定医
・日本精神神経学会認定精神科専門医・指導医 - 住所
- 東京都北区岸町1-3-1 伯清王子ビル4F
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