過敏性腸症候群とは
大腸や小腸には明らかな病変(炎症、潰瘍など)は見られないのに、下痢や便秘などを繰り返す慢性的な消化管疾患を総称して「過敏性腸症候群」と呼んでいます。日本では非常によく見られる病気であり、12~17%の人がこの症状で悩んでいると言われています。症状が重くなると、電車やバスなどの中で急に便意を催したり、学校や会社に行けなくなったり、外出を控えるようになり、生活の質が低下します。
主な原因
過敏性腸症候群となる原因については、はっきりと断定しにくいのが現状です。不安・抑うつなどのストレス、化学物質の多い食生活、アルコールや刺激物の摂取、運動不足、一部の薬剤、不規則な生活習慣が作用していると考えられますが、これらの要因が強くなってもIBSを発症しないこともありますし、この逆に、明らかな原因が見当たらないのに下痢や便秘が慢性化するケースもあります。
もっとも、ストレスや不安を軽減することによって、過敏性腸症候群の症状が収まるケースも多く見られます。そもそも胃腸はストレスに敏感に反応する臓器ですから、ストレスを溜めないような生活を維持することが大切だと言えるでしょう。
過敏性腸症候群のタイプ
過敏性腸症候群には、幾つかのタイプがあります。一つ目は「慢性下痢型」です。腹痛や腹部の不快感が継続して起こり、1日に何度もトイレに駆け込んでしまいます。大腸において水分の吸収が正常に行われないことによって起こります。
二つ目は「便秘型」です。腹痛や腹部に不快感のある慢性的な便秘状態が続きます。便の状態も、硬便または兎糞化しているため、排便するときにお腹が苦しくなることも多く見られます。
三つ目は「混合型」です。これは、便秘状態と下痢状態が交互にやってくるケースと、一回の糞便時に、泥状便と硬状便が混在しているケースがあります。
さらに、便の硬軟以外にも異変が見られる分類不能型も一部で見られます。
このような症状の方は医療機関受診を
- 下痢や便秘の状態が慢性的に続いている
- 下痢と便秘を交互に繰り返している
- 残便感がある
- 毎日のようにお腹が痛くなる
- 腹部に何か異変を感じる
- 排便すると腹部の不快感が和らぐ
- おならやゲップがよく出る
- 食欲がない
- 吐き気や嘔吐がある
など
過敏性腸症候群の治療法
過敏性腸症候群はストレスや食生活、運動習慣などが複合的に影響していると考えられているので、これらの要因を改善していくことが重要です。ストレスが溜まりやすい生活環境であるならば、これを改善するように努めます。食事に関しては、管理栄養士などと連携して消化に負担のかからない食生活に見直します。さらに、適度な運動によって腸の働きを正常化させていくのです。
これらと並行し、専門医による診断を受けたうえで適切な便秘薬や下剤、下痢止め薬、抗うつ薬などを選択します。便秘型の場合は、桂枝加芍薬湯などの漢方薬を用いることもあります。この他、過敏性腸症候群の症状とうまく付き合っていくため、認知行動療法、精神療法、催眠療法を行うこともよくあります。
- クリニック名
- 王子駅前メンタルクリニック
- 診療科目
- 心療内科・精神科
- 院長名
- 本間 久也
・厚生労働省 精神保健指定医
・日本精神神経学会認定精神科専門医・指導医 - 住所
- 東京都北区岸町1-3-1 伯清王子ビル4F
- アクセス
- 東京メトロ南北線「王子」駅徒歩1分
京浜東北線「王子」駅徒歩1分
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